感染力の強い『マールブルグ出血熱』による犠牲者がウガンダ共和国で発生。
致死率が80%に達することもある脅威の病気
アフリカで猛威を振るう「エボラ出血熱」に続き、新たな病原体が拡大する恐れがある。
ウガンダ共和国、衛生当局によると「エボラ出血熱」に似た症状を引き起こす感染症で、致死率の非常に高い『マールブルグ出血熱』による犠牲者が東アフリカの同国で発生したことを明らかにした。
死亡した男性は、首都カンパラの病院に勤務する30歳の放射線技師。
9月17日に発症し28日に死亡した。
同局は死亡した男性と接触した恐れのある、医療従事者約60人を含む99人を国内で隔離したことを発表している。
■ 致死率が80%,感染率も高い『マールブルグ出血熱』
死亡した男性が『マールブルグ出血熱』への感染が認められたことを受け、接触したとみられる99人は隔離されているが、現時点で健康状態は全員が良好だという。
99人の内、11人に感染が疑われる症状がでたものの検査結果は陰性。しかし、症状が治まらい場合は再検査を行う可能性があるとしている。
『マールブルグ出血熱』は「エボラ出血熱」と似た症状・感染力・致死率をもつ。
感染者の体液に触れたり、感染した動物に接触したりすると感染。潜伏期間は数日から1週間程度。
発症は突発的で、発熱、頭痛などの初期症状から、嘔吐や下痢を伴うこともある。
症状が悪化すると体の内外から出血して臓器不全を起こし、死に至る。今のところ有効なワクチンなどが開発されておらず、致死率は80%に達するという。
『マールブルグ出血熱』は、1967年にウイルスが発見された。
ドイツとユーゴスラビアで31人が感染。感染源はウガンダから輸入された実験用のサルだった。ウガンダでは2012年に集団感染が起き、感染した15人のうち4人が死亡している。